今月のひとこと

東京オリンピック2020がともかく終了しました。1964年のオリンピックの時、私は高校三年生でした。今から50年後に今年のオリンピックをいまの若者たちがどんな想いをもって回想するか、ちょっと楽しみです。オリンピックのころというと日本が元気だった時代というイメージがありますが、証券市場にとって60年代前半はまさに苦難の時期でした。
50年代後半の当時、「池の中のクジラ」と言われた投資信託ブーム、今日では違法とされる証券会社の過剰な営業などが横行しており、その反動が来ていたのです。1961年初の日経平均(当時はダウ平均と呼ばれていた)は1367円、それが1965年には1080円までの暴落をしていました。ちなみにオリンピック開催日の1964年10月10日の日経平均は1231円でした。
そんな中でオリンピックが開催されました。苦しい経済状態のなかで新幹線(東京-大阪間が4時間!)が開通し、首都高 東京モノレールも完成しました。それまでは交換手を通して電話がつながっていた東京―京阪神間の電話が即時ダイヤル化されたのもこの時です。海外旅行が自由化され、プロ野球ではON砲が大活躍。そんななかでアジアで初めて、最大規模の大会が開催されたのです。
オリンピックを終え、証券市場は1965年になり危機的状態に陥ります。「ダウ1000円の攻防」といわれました。日本共同証券、日本証券保有組合が設立され、山一証券等に特融が実施されます。さらに国債の発行が決定されようやく危機を脱します。それから1972年にかけての息の長いいざなぎ景気が始まりました。
いざなぎ景気のこの間、日経平均は8倍(アメリカのダウは+15%のみ)の上昇をしたのです。ある意味、60年代前半の苦しいなかでオリンピックを行い、インフラの整備が進められたことがいざなぎ景気で華開いたのかもしれません。さて、今回のオリンピック、コロナ禍もあり大量の資金が投入されましたが、これがどのような結果を将来もたらすか。それは我々自身の生活がパラダイムの変化にうまく対応していけるかどうかにかかっているのかもしれません。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
FIWAからのお知らせ
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
FIWAみんなのお金チャンネル
毎週水曜日YouTubeで公開。現在、岡本和久とFIWA副理事長の原田武嗣が本当のプロのアドバイザーとどうい人たちか、どうすれば見分けられるかなどを解説しています(毎回5分程度です)
FIWAみんなのお金トーク
毎週、火曜日と木曜日、午後12:20~12:30 クラブハウスで放送されます。火曜日は岩城みずほがモデレータで色々な方との対談をします。木曜日は岡本和久の雑談コーナーをさせていただきます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
FACEBOOK上で約3700人クラブ・インベストライフの仲間が参加し、活発な議論をしています。投資未経験者の方の質問や疑問も大歓迎です。FACEBOOKに登録している方、ぜひ、ご参加ください。(FACEBOOKに継続的に投稿を行っている方に限定させていただいています)

今月号の記事をすべてダウンロードする

FIWAマンスリー・セミナー講演より 株価指数を利用した積立投資の効果について

sp

講演:竹中 正治氏 レポーター:赤堀 薫里

FIWAマンスリー・セミナー講演より 株価指数を利用した積立投資の効果について

私の話を端的に2行でまとめると、「資産形成は放置プレーが最高に効率的。しかしひと手間加えてリターンをアップすることも可能」ということになります。各種の株価指数を使った定額積立投資の効率性と成果の検証ということでお話します。

読んでみる

FIWAマンスリー・セミナー講演より 長期投資に役立つ『わかる』投資理論

sp

講演:岡本 和久 レポーター:赤堀 薫里

FIWAマンスリー・セミナー講演より 長期投資に役立つ『わかる』投資理論

投資理論は実に幅広いものがあります。オプションや先物等デリバティブが普及してきたので、一段と範囲が広がってきています。しかし普通の生活者が、退職後のために資産を形成していく上であまり難しい理論はいりません。今回は数多ある投資理論の中で、特にポートポリオ理論についてお話したいと思います。

読んでみる

知って得する、ちょっと差がつく トリビア・コーナー

sp

トリビア研究家 末崎 孝幸氏

知って得する、ちょっと差がつく トリビア・コーナー

★シーシュポスの岩 ★「38度線のマリア」、望月和(カズ) ★夏を感じさせる言葉(味わい深い日本語) ★会計検査院の会計検査は誰がしているのか ★ハイジャック ★河岸を変える

読んでみる

FIWA代表理事リレー投稿 「2020年度 FIWA活動報告」

sp

理事長 岡本 和久

FIWA代表理事リレー投稿 「2020年度 FIWA活動報告」

2021年7月17日にオンラインでFIWA社員総会が開催されました。 社員(アドバイザリー・ボード・メンバー、理事、監事)10名に参加いただき業務の報告と今後の課題について活発な話合いが行われました。その一部をご紹介します。 FIWAとしてのアイデンティティを向上することが重要であるという認識に基づくFIWAのバッジ、認定証などを作成し会員のみなさまに配布しました。現在のコロナ禍では十分に活用する機会もないかも知れませんが、事態が終息すれば大きな力となると思います。

読んでみる

誰も名前を聞いたこともないベストの投資家 グリノルド氏が語るアクティブ運用 (インベストライフ 2008年8月号より)

sp

岡本 和久

誰も名前を聞いたこともないベストの投資家  グリノルド氏が語るアクティブ運用 (インベストライフ 2008年8月号より)

「アクティブ運用のグル」というと、皆さんはどんな人たちを思い浮かべるだろうか。おそらく、ウォーレン・バフェットとか、ピーター・リンチなどの名前が出てくるに違いない。あるいは、澤上篤人さんという人もいるかもしれない。しかし、ここに「誰も名前を聞いたこともないベストの投資家」(フォーチュン誌、2003年6月16日号)と呼ばれる男がいる。リチャード・グリノルドこそその人だ。彼は、筆者(岡本)が2005年まで勤めたバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)でアクティブ運用を総括するマネジング・ディレクターであった。彼の指揮のもと、かつてはインデックス運用会社として有名であった同社を、十数年間でアクティブ運用の一大勢力としたのである。グリノルド氏に忙しい時間を割いてもらい、クラブ・インベストライフ会員に投資に対する考えを語ってもらった。

読んでみる

岡本和久の「お金と心チャンネル」より 生活者と企業の関係を考える

sp

寄稿:岡本 和久

岡本和久の「お金と心チャンネル」より 生活者と企業の関係を考える

私は常々、投資の一番の基本は株式会社の仕組みをしっかりと理解することにあると考えています。そこでYouTubeの「岡本和久のお金と心チャンネル」に三回連続で生活者と企業の関係について要点を整理しておきました。

第一回 https://youtu.be/huFBoqQjFPA
SDGs、ESG、利益の質

第二回 https://youtu.be/ANeBPE4HIqI
会社は誰のもの?真のCEOとは誰?

第三回 https://youtu.be/CkP-HSgncBo
東インド会社と今の企業はどう違う?

読んでみる

参考データ・コーナー

基本ポートフォリオのパフォーマンス

データ提供:イボットソン・アソシエイツ・ジャパン/投信まとなび

7月は4資産成長型が-0.18%、2資産成長型が0.04%のパフォーマンスでした。世界各地のパフォーマンスは https://www.ibbotson.co.jp/market/ でご覧いただけます。

読んでみる

投信データ・ウォッチ

データ提供:イボットソン・アソシエイツ・ジャパン/投信まとなび

今回は国内で購入可能な代表的ETFの前月末の運用状況をリストアップしていただきました。上場インデックスファンドTOPIX (日興AM)、MAXIS トピックス上場投信 (三菱UFJ国際)、上場インデックスファンド世界株式 (MSCI ACWI)除く日本(日興AM)、Vanguard・トータル・ワールド・ストックETFなどのデータを紹介していただきました。

読んでみる

 I-OWAたより

岡本和久のI-OWA日記

https://i-owa.com/blog/

詳細はこちらをご覧下さい。

セミナー案内

2021/9/19 FIWAマンスリー・セミナー #192 
開催形式 On Line
開催日時 9月19日 12:30~15:30
講演・講師 岡本 和久 「FIWA活動の二年を振り返って」
宮井 博氏 小原沢 則之氏 アセマネライフ株式会社「株式投資体験アプリ「賢者のポートフォリオ」を使った投資教育」

2021/10/17 FIWAマンスリー・セミナー #193
開催形式 On Line
開催日時 10月17日 12:30~15:30
講演・講師 岡本 和久 「日本証券市場全史」
明治大学商学部教授 三和 裕美子氏、太田 達也氏 「近現代日本の株価指数発表会」

2021/11/21 FIWAマンスリー・セミナー #194
開催形式 On Line
開催日時 11月21日 12:30~15:30
講演・講師 岡本 和久 「年金運用の変遷に学ぶ生活者の資産運用」
築地本願寺総務長 安永 雄彦氏 「ビジネスマン僧侶にまなぶ常識を超えるマーケッティング」

詳細はこちらをご覧下さい。

PageTop